コーヒーとダイエット(小説チックなブログ)

コーヒーを飲む習慣

 薄くスライスされたブレッドとイチゴジャム。今日は久しぶりにブルーベリージャムで食べてみようか。朝7時30分。ブレッドをトースターで焼きながらミニトマトとレタスのサラダを半透明の小ぶりなボウルに盛り付ける。昨日のうちに作っておいたゆで卵を冷蔵庫から出して、包丁で半分に切ってみた。黄身が真ん中ではなく、かなり端に寄っているが、こんな日もあるさと思いながら朝食を準備していると、5分前にスイッチを入れたコーヒーメーカーから、朝のさわやかさを彩るような香りが漂ってくる。私は朝のこの匂いが好きだ。酸味が少なくコクの深いコーヒーが口に合う。毎朝、ティーカップ2杯分のコーヒーと共にブレッド2枚、ミニトマトとレタスとゆで卵のサラダを和風ドレッシングで食べる。和風サラダ、ブレッドとコーヒー。和なのか洋なのか甚だ疑問の残る朝食であるが、私はこのゆっくりとした朝の時間でコーヒーを嗜むのがルーティンなのだ。コーヒーには砂糖はもちろん入れないのが私の主義だ。
 ここ半年もの間、私の勤めるT会社はマーケティング部門などの一部の担当者を在宅勤務としており、それに該当する私は、いわゆる在宅ワーカーだ。在宅勤務になってからというものの、出勤に使っていた自転車は買い物以外ではほとんど乗ることがなくなり、NIKEのスニーカーたちと肩を並べてオシャレに玄関を飾っている。半年で体重が7㎏増えて、身長173cmの割には76㎏と、平均体重よりも約10㎏も多いとなると、やはり在宅ならではの運動不足が問題なのだろうか。

コーヒーを飲んだら痩せる?

 猫舌の私に適切な温度にまで下がったコーヒーを一口飲み、ミニトマトを1つ口に放り込んだ。湯気の立っていないティーカップを見つめながらコーヒーの成分に関して知っていることを思い出してみる。
 確かコーヒーはダイエットに効果的だと聞いたことがある。体脂肪を分解してくれるのにカフェインが効くのだとか。私は毎日コーヒーを飲んでいるのだが、体感としてダイエット効果はないような気がする。コーヒーは日本中で飲まれているのだから、それで痩せるのなら日本人はたいてい痩せていくのではないか。
 そんな面白くもないツッコミを入れながら、スマホでsafariを立ち上げ「コーヒー ダイエット」と検索欄に入力してみた。ヒットしたページは6540万件。日本語で検索してもあまりにも多い数だ。今度は手慣れない英語入力で「coffee diet」と打ってみる。5億6100万ページのヒット数だ。英語はもっぱら苦手だった私は全く英文の記事を読む気にもなれず、「日本人なんだから英語は使わなくても生きていける」などどいう定番の言い訳を頭に浮かべながら“当然”日本語の記事に目を通すことにした。
 コーヒーがダイエットにいいとされる理由は、どうやら私が知っている内容とほぼ相違がないように思えた。カフェインは体を交感神経優位にしてくれるらしい。交感神経とは血流を上げ、体温を上げ、活動的な状態にしてくれるものだそうだ。だからコーヒーを飲んで眠気覚ましになるというわけだ。在宅で変わり映えしない仕事をしている私にとっては、もちろん活動的であった方がいいに決まっている。しかし、交感神経優位の状態で一日中過ごすのは全くいいことではないようだ。一日の中で交感神経と、その反対である副交感神経がバランスよく波打つような状態でいることが健康的な生活をするうえで重要なことだとも記事には記載されていた。
 確かに勉強になる内容ではある。しかし、私が知りたいのはもっとダイエットにアプローチした内容なのである。なんせ私は半年で7㎏太ってしまったのである。私にとって優先事項は、交感神経うんぬんではなく、このベルトに鎮座している霜降り肉を落とすことなのだ。再度、詳しい説明がないかもう少しページを探ってみると、わかりやすい記事が上から4つ目のところにあった。
カフェインは体脂肪(中性脂肪)を遊離脂肪酸とグリセロールに分解する際に働いてくれる役割もある、と。
 しかし、カフェインをたくさん摂取したからといって、体脂肪がものすごく燃えるというわけではないようだ。もちろん、肥満気味以上の方であれば体感としてはあるらしいが、そこまで過剰に期待しすぎるのはおすすめしないと記事の著者は言っていた。使い道としては、運動前にカフェインを摂ることにより、交感神経優位にし、運動中のパフォーマンスを上げてトレーニングの質を上げるというのもすすめられている。ただ、毎回のトレーニング前に飲むことは避けて、眠かったり集中できないときに飲むのがいいとのことである。でないと、毎回飲まないとスイッチが入らないような体質になってしまう、ということか。質を上げるからと言って毎回多めに摂ってしまうのは何でもよくないんだな、と私はスマホの画面に向かって無意識に頭を縦に振っていた。

コーヒーのポリフェノール効果

 もう一つ気になることが書いてあった。コーヒーに含まれているクロロゲン酸というポリフェノールだ。体を酸化から守ったり認知症予防したりと、いい効果が多いそうだ。赤ワインに多く含まれるアントシアニンというポリフェノールも健康にはいいのだが、それを摂取する際にアルコールが入ってきてしまうため、やはりアルコールというデメリットを除いたコーヒーでポリフェノール摂取するといいのかもしれない。
 目の前に置いてあるコーヒーの表面からは注いだ時にできていた小さな水泡は完全に消えており、常温のコーヒーとなっているのに気付いた。8時12分。 どうやら記事を読みながら時間が経ってしまっていたようだ。私は忘れかけていたサラダを平らげ、冷蔵庫からブルーベリージャムを取り出し、冷えて固くなったブレッドのきつね色の表面に薄くぬった。そういえば、私は食パンを毎朝食べているのだが、果たして食パンはダイエットにはいいのだろうか。ぬるくなったコーヒーをまた一口飲んで、スマホを再び開き、またしてもウェブを立ち上げた。「パン ダイエット」と慣れたフリック入力で素早く打ち込む。今日の朝食を食べ終わるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。でも、たまにはこんな有意義な朝食の時間も悪くはない。そんなことを思いながら、温かいクロロゲン酸をティーカップに注いだ。

この記事の著者

中村将太  1989年11月生まれ
高校の英語教員として働く中、2020年に久留米市のパーソナルジム ニックスフィットネスをオープン。代表トレーナーを務める。
日本ダイエットスペシャリスト協会認定講師でもある。
得意分野はダイエット指導で、専門知識をふんだんに駆使して、お客様のダイエット成功の道を作ることが何よりのやりがいと感じている。ダイエット・ボディメイク・健康のことでお悩みの方はお気軽にLINEにてご連絡ください。また、中国武術の詠春拳教室でも指導を行っています。

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