妊婦さんがトレーニングをする場合のお話|安全に運動を続けるために

「妊娠したら運動はやめた方がいいのでしょうか?」
「体力が落ちてきた気がするけれど、筋トレをしても大丈夫?」
妊婦さんから、このような相談をいただくことがあります。
妊娠中は身体が大きく変化する時期です。そのため、妊娠前とまったく同じ内容でトレーニングを続ければよいわけではありません。
一方で、妊娠したからといって、すべての運動を避けなければならないわけでもありません。
妊娠経過が順調で、医師から運動を止められていない場合には、体調に合わせた運動を続けることが選択肢になります。ACOGも、医学的・産科的な禁忌がない妊婦について、妊娠中の身体活動は安全で有益であるとしています。
ニックスフィットネスでも、これまでに7名の妊婦さんのトレーニングを担当してきました。
年齢は20〜30代の方がほとんどで、
・妊娠中の運動不足を解消したい
・体力をできるだけ維持したい
・出産に向けて身体を整えたい
・骨盤底筋などを意識したトレーニングをしたい
といった目的で来られています。
現在も、医師の許可を得たうえで週1回のペースで通われている妊婦さんがいらっしゃいます。
この記事では、「妊婦さんだから特別なトレーニングをたくさんする」という考え方ではなく、安全を最優先しながら、その日の身体に合わせて運動を続ける考え方について解説します。
本記事は、久留米市のパーソナルジムニックスフィットネスが、日々のトレーニング指導や妊娠中のお客様へのサポート経験をもとに解説しています。

妊娠中の運動の基本妊婦さんはトレーニングをしてもいい?

妊娠中の運動について一番大切なのは、自己判断だけで始めないことです。
妊娠は一人ひとり経過が異なります。
同じ妊娠週数でも、
・妊娠前の運動経験
・体調
・血圧
・出血の有無
・子宮や胎盤の状態
・医師からの指示
などによって、運動できる内容は変わります。
そのため、ニックスフィットネスでは妊婦さんのトレーニングを行う際、まず医師の許可を得ていることを確認しています。
医師から安静の指示がある場合や、運動を控えるよう言われている場合には、トレーニングは行いません。
「妊婦だから運動できる・できない」と一括りにするのではなく、その方の妊娠経過を最優先に考えることが必要です。

妊娠中の運動目的妊婦さんがトレーニングをする目的は人それぞれ

妊娠中のトレーニングというと、
「体重を増やさないために運動する」
というイメージを持たれることがあります。
しかし、実際にはそれだけではありません。
ニックスフィットネスへ来られた妊婦さんの目的もさまざまでした。
運動不足を解消したい
妊娠をきっかけに活動量が減る方は珍しくありません。
つわりや体調の変化によって外出する機会が減ったり、仕事を休む期間が増えたりすると、これまでより身体を動かす時間が少なくなることがあります。
そのような方には、無理に運動量を増やすのではなく、
「今できる範囲で身体を動かす」
ことから始めます。
体力を維持したい
妊娠週数が進むにつれて、お腹が大きくなり、日常生活でも以前より疲れやすくなる方がいます。
そのため、
「出産までできるだけ体力を落としたくない」
という目的で運動を続けたい方もいます。
トレーニングでは、息が大きく乱れるような内容より、会話ができる程度の余裕を残しながら、筋力と全身の活動量を維持することを意識します。
出産に向けて身体を整えたい
妊娠中は、姿勢や重心の位置も少しずつ変化します。
お腹が大きくなるにつれて腰や背中への負担を感じる方もいるため、下半身や体幹周辺の筋力を無理のない範囲で保つことを目的にする場合もあります。
ただし、「この筋肉を鍛えれば安産になる」といった断定的な考え方はしません。
妊娠中の身体に必要なのは、特定の筋肉だけを追い込むことではなく、全身を無理なく動かせる状態を保つことです。

骨盤底筋のトレーニング妊婦さんに骨盤底筋トレーニングを行う理由

妊婦さんへのトレーニングでは、骨盤底筋を意識する運動を取り入れることがあります。
骨盤底筋群は、骨盤の下部に位置し、膀胱や子宮、直腸などを支える働きを持つ筋肉です。
妊娠中は子宮が大きくなることで骨盤底への負担が増えます。
そのため、骨盤底筋を「強く締める」ことだけではなく、
・力を入れる感覚
・力を抜く感覚
・呼吸と合わせて動かす感覚
を覚えることも大切です。
ニックスフィットネスでも、医師の許可を得た妊婦さんに対して、体調や妊娠週数を確認しながら骨盤底筋を意識する運動を取り入れることがあります。
ただし、骨盤底筋トレーニングは全員に同じ方法で行うものではありません。
痛みや違和感がある場合や、専門的な評価が必要な場合には、産婦人科医や理学療法士などの専門職へ相談することが優先されます。

妊婦さんの筋力トレーニング妊娠中はどんな筋トレをする?

妊婦さんのトレーニングでは、妊娠前のように重量や記録を追いかけることを最優先にはしません。
その日の体調と身体の変化を確認しながら、負荷を調整します。
実際の指導では、
・軽いスクワット
・椅子を使った立ち座り
・ゴムバンドを使ったトレーニング
・背中のトレーニング
・臀部のトレーニング
・骨盤底筋を意識した運動
・軽い有酸素運動
などを取り入れることがあります。
ただし、これらは「妊婦さんなら必ず行うメニュー」ではありません。
同じ妊婦さんでも、その日の体調によって内容を変更します。
「先週できたから今日も同じことをする」とは限りません。

負荷設定の考え方妊婦さんのトレーニングでは頑張りすぎないことが大切

妊娠中は、運動を「どこまで頑張れるか」で判断しないことが重要です。
ニックスフィットネスでは、妊婦さんに対して限界まで追い込むようなトレーニングは行いません。
呼吸の状態や表情を見ながら、
「まだ余裕がありますか?」
「息苦しくないですか?」
「お腹に違和感はありませんか?」
と確認しながら進めます。
運動強度の一つの目安としては、会話ができる程度の強度が分かりやすいです。
WHOは、禁忌がない妊婦について、週150分程度の中強度有酸素運動と、筋力トレーニングなどを組み合わせることを推奨しています。ただし、妊娠前に運動習慣がなかった方が、いきなりこの量を達成する必要はありません。
週1回のパーソナルトレーニングと、日常生活で少し歩く程度から始める方もいます。
大切なのは、数字を達成することではなく、安全に続けられる運動習慣を作ることです。

実際の妊婦さんの指導ニックスフィットネスではこれまで7名の妊婦さんを指導

ニックスフィットネスでは、これまでに7名の妊婦さんのトレーニングを担当してきました。
20〜30代の方が中心で、皆さん医師の許可を得たうえで運動されています。
目的として多かったのは、
・妊娠してから活動量が落ちたので身体を動かしたい
・体力をできるだけ維持したい
・出産まで身体の調子を整えておきたい
・骨盤底筋などを意識したトレーニングを行いたい
といった内容です。
現在も、週1回程度のペースで継続されている妊婦さんがいます。
毎回同じメニューにはしていません
妊娠中は、数週間の違いでも身体の状態が変わります。
前回問題なくできたスクワットでも、
「今日は少しお腹が張る感じがする」
「今日は腰が疲れやすい」
「少し息が上がりやすい」
という日があります。
そうした場合は、回数を減らしたり、違う種目へ変更したり、場合によっては運動量そのものをかなり軽くします。
パーソナルトレーニングのメリットは、決められたメニューを消化することではなく、その日の状態に合わせて内容を変えられることだと考えています。
週1回でも運動する時間を作る
妊婦さんから、
「一人だとなかなか運動する気にならない」
というお話を聞くこともあります。
週1回でも予約を入れておくことで、
「この日は身体を動かす」
という習慣ができます。
ニックスフィットネスでは、妊娠中だから特別に厳しいメニューを行うのではなく、
無理なく身体を動かし、体力を維持するための時間
としてトレーニングを利用していただいています。

妊娠週数による変化妊娠初期・中期・後期で運動内容は変わる?

妊娠中は、週数によって身体の状態が大きく変化します。
そのため、同じ方でも妊娠初期と後期では、トレーニング内容を変える必要があります。
妊娠初期
妊娠初期は、つわりや強い眠気、疲労感などが出る方もいます。
体調が悪い日は無理に運動する必要はありません。
「今まで運動していたから」という理由だけで、同じペースを維持しようとしないことが大切です。
妊娠中期
体調が安定する方も増える時期ですが、お腹が少しずつ大きくなるため、姿勢やバランスに変化が出てきます。
転倒のリスクを避けるため、安定した姿勢で行える種目を中心にします。
妊娠後期
妊娠後期は、お腹がさらに大きくなり、動作そのものが負担になることがあります。
立ち座りや歩行など、日常生活に近い動作を無理なく行うことを優先し、運動量も体調に合わせて調整します。
この時期は特に、
「前にできたから今日もできる」
とは考えないようにします。

避けたいトレーニング妊娠中に注意したい運動

妊娠中は、すべての運動が適しているわけではありません。
ACOGは、転倒や腹部への衝撃リスクが高い運動を避けるよう案内しています。また、妊娠週数が進んだ後の長時間の仰向け姿勢などについても注意が必要です。
一般的には、
・腹部へ衝撃が加わる可能性がある運動
・転倒リスクが高い運動
・息を止めて限界まで力む高重量トレーニング
・強いジャンプや激しい方向転換
・極端に暑い環境での運動
などは避けたり、慎重に判断したりします。
また、「腹筋運動は全部ダメ」「スクワットなら絶対安全」のように、種目名だけで判断するのも適切ではありません。
姿勢、負荷、週数、体調などを総合的に判断する必要があります。

運動を中止する症状妊婦さんが運動を中止した方がよいサイン

妊娠中のトレーニングでは、通常の運動よりも体調の変化に注意する必要があります。
ACOGは、妊娠中の運動を中止し産婦人科医へ連絡すべきサインとして、膣出血、めまい・失神感、運動前からの息切れ、胸痛、頭痛、筋力低下、ふくらはぎの痛みや腫れ、規則的で痛みを伴う子宮収縮、羊水の漏れなどを挙げています。
トレーニング中に、
・出血
・お腹の強い痛み
・規則的な痛みを伴う張り
・めまい
・胸の痛み
・強い息苦しさ
・羊水のような液体が出る
・ふくらはぎの強い痛みや腫れ
などが見られた場合は、運動を中止します。
「少し休めば大丈夫だろう」と無理を続けないことが大切です。

妊娠中の水分補給妊婦さんの運動では体温と水分にも注意

妊娠中は、暑い環境で無理に運動することも避けたいところです。
特に夏場は、室温を調整し、水分をこまめに取ります。
「運動した感じを出すためにたくさん汗をかく」という考え方は必要ありません。
妊婦さんのトレーニングでは、運動量よりも安全性を優先します。
疲れたら休憩し、体温が上がりすぎない環境で行うことが大切です。

パーソナル指導の強み妊婦さんのトレーニングこそ毎回の状態確認が大切

妊娠中の身体は、同じ人でも毎週変わります。
そのため、
「妊婦用メニューを作って、それを毎週行う」
という方法はニックスフィットネスでは行っていません。
毎回、
・体調
・妊娠週数
・腰や骨盤周辺の違和感
・お腹の張り
・疲労感
・睡眠
・医師から新しい指示が出ていないか
などを確認したうえで、その日のトレーニングを決めます。
「今日は調子が良いから少し身体を動かす」
という日もあれば、
「今日は疲れているので軽い運動だけにする」
という日もあります。

妊娠中の身体ケアトレーニングだけでなく身体の張りにも対応しています

妊娠中は、お腹が大きくなるにつれて姿勢や身体の使い方が変わり、肩や背中、脚などに張りや疲れを感じる方もいます。
ニックスフィットネスでも、これまで妊婦さんを指導する中で、
「肩甲骨周りがかなり張っている」
「脚が疲れやすい」
「背中や肩周りが重く感じる」
といった状態が見られることがありました。
そのため、医師から運動の許可を得ていることや、その日の体調を確認したうえで、必要に応じて肩甲骨周辺や脚への無理のない筋膜リリースなどの身体ケアを取り入れることがあります。
目的は、強い刺激を加えることではありません。
身体の張り具合を確認しながら、妊婦さんがリラックスして身体を動かしやすい状態を作ることを大切にしています。
トレーニングの日だからといって、毎回同じ時間すべてを筋力トレーニングに使うわけではありません。
身体の疲労が強い日は、
・トレーニング量を減らす
・軽い運動に変更する
・肩甲骨周辺や脚のケアを行う
・休憩を多めに取る
など、その日の状態に合わせて内容を変更します。
妊娠中は身体の状態が週ごとに変わることもあるため、「今日は何をするのが一番よいか」を毎回確認することが重要だと考えています。
※妊娠中の身体ケアは、医療行為や治療を目的としたものではありません。痛みや強い腫れ、片脚だけの腫れや痛みなど気になる症状がある場合は、施術ではなく医師への相談を優先します。

肩甲骨剥がしや脚のストレッチなど施術を行うこともあります。

久留米の妊婦さんへ久留米で妊娠中も無理なく身体を動かしたい方へ

妊娠すると、これまで当たり前にできていた運動にも不安を感じることがあります。
「どのくらい動いていいのか分からない」
「一人で運動するのは少し怖い」
「妊娠してから体力が落ちた気がする」
「出産まで無理のない範囲で身体を動かしておきたい」
そのような方もいらっしゃると思います。
ニックスフィットネスでは、これまでに7名の妊婦さんを指導してきました。
妊婦さんのトレーニングについては、必ず医師の許可を得たうえで行っていただいています。
体験時にも、現在の妊娠週数や体調、医師からの指示、運動経験などを確認し、無理のない内容から始めます。
「妊娠中だからたくさん鍛えなければいけない」ということはありません。
週1回でも身体を動かす時間を作り、体力を維持しながら出産まで過ごしたい方は、一度ご相談ください。
入会を前提とした体験ではありません。
久留米で妊娠中の運動やトレーニングについて不安がある方は、LINEまたは体験予約フォームからお問い合わせいただけます。

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この記事の著者

中村将太(1989年11月生まれ)
高校の英語教員として働く中、2020年に久留米市でパーソナルジム「ニックスフィットネス」をオープン。現在は代表トレーナーとして指導を行う。
日本ダイエットスペシャリスト協会認定講師。
これまで200名以上のダイエット・ボディメイクをサポートし、「無理なく続けて変わる」ことを大切に指導。
解剖学の学習や筋膜リリースの技術も取り入れながら、一人ひとりに合ったアプローチを行っています。
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