有酸素運動のやり方|何分・週何回?ダイエット目的の考え方を解説
「有酸素運動は何分やればいい?」
「毎日ウォーキングしないと意味がない?」
「歩いているのに、なかなか体重が減らない」
ダイエットの相談を受けていると、有酸素運動についてこうした質問をいただくことがあります。
私自身も現在減量に取り組んでいるため、お客様と有酸素運動について話す機会は少なくありません。
ただし、ダイエットだからといって、
毎日1時間走らなければいけない
ということではありません。
実際にお客様へお話しするときも、
「まずは外を10分歩いてみましょう」
「慣れてきたら20分、30分と増やしてみましょう」
と、その方が実際にできそうなところから提案しています。
すると、
「それくらいなら歩いてみようかな」
と、実際に行動につながることもあります。
有酸素運動では、「一番脂肪が燃える方法」を探すこと以上に、自分の生活の中で実際に続けられる方法を見つけることが大切です。
この記事では、有酸素運動の時間・頻度・強度といった基本から、私自身の減量中の取り組み、実際のお客様の事例まで紹介します。
有酸素運動の基本有酸素運動とは?
ウォーキングやジョギングも含まれます
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、自転車、エアロバイク、水泳など、比較的長い時間続けられる運動のことです。
筋力トレーニングとは運動の特性が異なり、一定時間身体を動かすことでエネルギー消費量を増やすことができます。
ダイエットをしている方にとっても取り入れやすく、
ウォーキング
ジョギング
トレッドミル
自転車
など、特別な競技を始めなくても実践できます。
そして重要なのが、
「有酸素運動=走ること」ではない
ということです。
運動経験が少ない方であれば、まずウォーキングからでも十分です。
実際にニックスフィットネスでも、
「走るのはちょっと苦手です」
という方に無理にランニングを勧めることはありません。
現在の体力や生活に合わせて、できる運動から始めます。

運動だけでは決まらない有酸素運動をすれば
必ず痩せるわけではありません
有酸素運動はダイエットに役立てることができます。
しかし、
「ウォーキングを始めれば必ず体重が減る」
とは限りません。
ダイエットでは、
食事から摂るエネルギー。
運動によるエネルギー消費。
仕事や家事などの日常活動。
体重。
生活リズム。
などを総合的に考える必要があります。
例えばウォーキングでエネルギーを消費していても、それ以上に食事量が増えていれば体重が思うように変わらないこともあります。
反対に、運動時間だけをどんどん増やせばいいわけでもありません。
ニックスフィットネスでは、有酸素運動だけを切り離して考えるのではなく、筋力トレーニング・食事・体重変化・普段の活動量などを一緒に確認するようにしています。
▶︎ ダイエットの正しい始め方と続け方|食事・生活習慣の実践ガイド
時間について有酸素運動は20分以上しないと
意味がない?
以前から、
「有酸素運動は20分以上しないと脂肪が燃えない」
と言われることがあります。
しかし、20分を超えた瞬間から突然脂肪が使われ始めるわけではありません。
10分でも15分でも身体活動にはなります。
WHOも「何もしないより、少しでも身体活動を行う方がよい」という考え方を示しており、成人の健康づくりでは、週150〜300分程度の中強度有酸素活動などを一つの目安としています。
ただし、
「今日から週150分やらなければいけない」
と考える必要はありません。
運動習慣がない方にいきなり高い目標を設定すると、それ自体が続かない原因になることがあります。
私がお客様にお伝えするときも、
まず10分
から始めてもらうことがあります。
できそうなら20分。
慣れてきたら30分。
というように伸ばしていけば十分です。
「30分できないから今日はやめておこう」
ではなく、
「10分ならできるから少し歩こう」
と考えられる方が、運動を習慣にしやすくなります。
強度の目安有酸素運動の強度は
「会話できる程度」から考える
有酸素運動では時間だけでなく、強度も大切です。
ただし、初心者の方がいきなり心拍数を細かく計算する必要はありません。
分かりやすい目安の一つが、
「会話ができるくらいの強度」
です。
中強度の運動では、一般的に会話はできるものの歌い続けるのは難しい程度が一つの目安になります。CDCでも、この「トークテスト」が運動強度を判断する簡単な方法として紹介されています。
例えばウォーキングなら、
普段の買い物のようなのんびりした歩き方から、
少し歩幅を広げる
少しペースを上げる
だけでも強度は変わります。
逆に、
息が苦しくてほとんど会話できない。
数分でやめたくなる。
という状態なら、運動初心者には強すぎる可能性があります。
重要なのは、
「きついほどダイエットにいい」
と考えないことです。
続けられる範囲から始めましょう。
頻度の考え方有酸素運動は週何回?
毎日やる必要はありません
「ウォーキングは毎日やった方がいいですか?」
という質問もあります。
毎日身体を動かすこと自体が悪いわけではありません。
ただし、
毎日有酸素運動をしなければダイエットできないわけでもありません。
仕事が忙しい。
筋トレもしている。
運動経験が少ない。
疲労が残りやすい。
こうした条件によって適切な運動量は変わります。
週に何回という数字だけを見るのではなく、
1週間全体でどの程度身体を動かせているか
を考えた方が現実的です。
私自身も、現在の減量では毎日有酸素運動をしているわけではありません。
トレーナー自身の実践私自身も減量中に
有酸素運動を取り入れています
私自身も現在、体脂肪を落とすための減量に取り組んでいます。
その中で、有酸素運動としてよく行っているのがルームランナーでの速歩です。
現在はおおよそ3日に1回。
ルームランナーに少し傾斜をつけ、
時速7km程度
で歩いています。
時間は必ず固定しているわけではありません。
予定やその日の状態によって、
30分程度
の日もあれば、時間に余裕がある日は長めに行うこともあります。
ただし、
「私がこれをやっているから、お客様も同じ運動をしてください」
とは考えていません。
私自身には現在の体力やトレーニング経験があります。
運動初心者のお客様に、最初から時速7kmで長時間歩くよう勧めることはありません。
むしろ、
「ルームランナーを持っていないんですが……」
という方には、
「外を少し速めのペースで10〜30分くらい歩いてみましょう」
とお話ししています。
すると、
「それなら歩いてみようかな」
と言っていただくことがあります。
有酸素運動を始めるときに大切なのは、
トレーナーと同じことをすることではなく、自分が続けられる運動を見つけること
だと考えています。
速歩の運動強度時速7kmの速歩は
どのくらいの運動強度?
参考として、2024年版の身体活動METs表では、傾斜なしのトレッドミルを時速6.4〜7.1kmで歩く運動は5.8METsとされています。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、身体活動によるエネルギー消費量について、
METs × 時間(h)× 体重(kg)
で概算できるとしています。
5.8METsとして単純計算すると、傾斜なしで30分歩いた場合の目安は次のようになります。
体重:50kg
30分:約145kcal
60分:約290kcal
体重:60kg
30分:約174kcal
60分:約348kcal
体重:70kg
30分:約203kcal
60分:約406kcal
ただし、これはあくまで計算上の目安です。
実際の消費エネルギーは、
傾斜。
歩き方。
体格。
運動習慣。
などによっても変わります。
私自身は少し傾斜をつけていますが、傾斜率まで含めて厳密に消費カロリーを計算しているわけではありません。
「今日は○kcal消費しないといけない」
と考えるよりも、減量中の活動量を増やすための一つの手段として取り入れています。
50代女性の実例50代女性はホノルルマラソン完走を
目標に少しずつ挑戦中
ニックスフィットネスに通われている50代女性のお客様の中には、
「ホノルルマラソンを完走したい」
という目標を持って、有酸素運動に取り組まれている方もいます。
現在は、おおよそ3日に1回。
ウォーキングだけではなく、
少し走る
↓
歩く
↓
また少し走る
という形を繰り返しながら身体を動かしています。
時間を確保できる日は、1時間ほど取り組まれているそうです。
ここで大切なのは、この方も最初から、
「1時間走り続ける」
ことを目標にしているわけではないということです。
疲れたら歩く。
また走れそうなら少し走る。
現在できる範囲で繰り返しながら、少しずつ目標へ近づいています。
有酸素運動では、
「途中で歩いてしまったからダメ」
ではありません。
むしろ、最初から無理に走り続けて運動自体をやめてしまうより、
歩く時間と走る時間を組み合わせながら継続する
という方法もあります。
このお客様は現在もホノルルマラソン完走という目標に向かって挑戦中です。
今後、走れる時間や距離がどのように変化していくのか、私たちも一緒に見ていきたいと思っています。
体重が変わらないときウォーキングをしているのに
体重が減らないときに確認したいこと
実際の指導でも、
「歩いているんですが、なかなか体重が減らなくて……」
という相談を受けることがあります。
こうした場合、
「もっと速く歩きましょう」
だけで終わらせる必要はありません。
確認したいのは、
どのくらいの時間歩いているか
週に何回行っているか
普段の活動量はどうか
食事量が変化していないか
筋力トレーニングも行っているか
などです。
例えば、
有酸素運動を始めたことで安心して食事量が増えている。
運動した日は疲れて、それ以外の時間ほとんど動かなくなっている。
歩いてはいるものの、回数が月に数回程度になっている。
など、理由はさまざまです。
だから、
「ウォーキングで痩せない=ウォーキングが無意味」
ということではありません。
運動だけを見るのではなく、生活全体を確認して調整していく必要があります。
筋トレとの組み合わせダイエットでは筋トレと有酸素運動を
どう組み合わせる?
「ダイエットなら筋トレと有酸素運動、どちらをすればいいですか?」
という質問もあります。
ニックスフィットネスでは、基本的にどちらか一方だけを絶対視していません。
筋力トレーニングには筋力や筋量の維持・向上を狙う役割があります。
有酸素運動には、活動量やエネルギー消費を増やしたり、持久力を高めたりする役割があります。
WHOのガイドラインでも、有酸素運動だけでなく、主要な筋群を使った筋力トレーニングを週2日以上取り入れることが推奨されています。
ダイエット目的の場合でも、
筋トレをする
普段の活動量を増やす
必要に応じてウォーキングなどの有酸素運動を取り入れる
というように考えています。
例えば以前紹介した30代男性のお客様は、パーソナルトレーニングを始めたことをきっかけに運動への意識が変わり、ご自身でも筋力トレーニングだけでなく、ウォーキングやランニングを行うようになりました。
最終的には5kgの減量にもつながり、ご本人からも身体が引き締まったという感想をいただいています。
大切なのは、
「有酸素運動か筋トレか」
と二択にすることではありません。
自分の生活の中で、両方をどのように組み合わせられるかを考えることです。
▶︎ ダイエットに特化したトレーニングとは?実際の指導事例から解説
初心者の始め方運動初心者ならまず10〜30分
歩くところから始めてみる
ここまでいろいろ説明しましたが、
「結局、私は何をすればいい?」
という方もいると思います。
運動習慣がほとんどない方なら、まずは難しく考えなくて大丈夫です。
例えば、
STEP1
外へ出て10分歩く
まずはこれだけでも構いません。
STEP2
慣れてきたら、
普段より少し速く歩いてみる
STEP3
余裕が出てきたら、
20〜30分へ時間を伸ばす
STEP4
体力や目的に応じて、
坂道を使う
少し走ってみる
ウォーキングとランニングを交互に行う
といった方法へ進めます。
最初から、
「週5回」
「1回60分」
「心拍数○○」
とすべて決める必要はありません。
実際に私がお客様と話すときにも、
「まず10分からならできそうですか?」
くらいのところから始めることがあります。
ダイエットでは、
理論上完璧な運動計画
より、
本人が実際に行動できる計画
の方が重要です。
「それなら歩いてみようかな」
と思えるところまでハードルを下げる。
そこから少しずつ運動量を増やしていく。
それが、有酸素運動を習慣にする一つの方法だと考えています。
有酸素運動のまとめ有酸素運動で大切なのは
「できる形を続けること」
有酸素運動について、
何分?
週何回?
心拍数はいくつ?
という数字が気になる方は多いと思います。
もちろん、運動量や強度を考えることは大切です。
しかし、数字だけを完璧にしても、3日で終わってしまえば続きません。
今回ご紹介した50代女性のお客様も、
「最初から1時間走る」
のではなく、
走る→歩く→走る→歩く
を繰り返しながら、ホノルルマラソン完走という目標に向かっています。
私自身も減量中には有酸素運動を取り入れていますが、お客様全員に同じ速度・同じ時間を勧めているわけではありません。
10分から始める人がいてもいい。
ウォーキングだけの人がいてもいい。
走る人がいてもいい。
筋トレ中心の人がいてもいい。
大切なのは、
現在の体力・生活・目的に合った有酸素運動を選ぶことです。
久留米でダイエット久留米でダイエットの
運動方法に悩んでいる方へ
「ウォーキングをしているけれど、このやり方でいいか分からない」
「筋トレと有酸素運動をどう組み合わせればいい?」
「ダイエットを始めたいけれど、何から始めればいいか分からない」
そんな場合は、最初から完璧なメニューを作る必要はありません。
現在の、
体重。
体力。
生活リズム。
運動経験。
食事。
目標。
を確認しながら、一つずつ整理していけば大丈夫です。
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この記事の著者

中村将太(1989年11月生まれ)
高校の英語教員として働く中、2020年に久留米市でパーソナルジム「ニックスフィットネス」をオープン。現在は代表トレーナーとして指導を行う。
日本ダイエットスペシャリスト協会認定講師。
これまで200名以上のダイエット・ボディメイクをサポートし、「無理なく続けて変わる」ことを大切に指導。
解剖学の学習や筋膜リリースの技術も取り入れながら、一人ひとりに合ったアプローチを行っています。
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